注文書を手作業で作成するときに起こりやすいことがヒューマンエラーです。
注文内容を用紙に手書きするかパソコンで入力しプリントアウトするという方法では、注文数や品番の書き間違いが発生する可能性があります。
また、FAXで送信すると文字のクセやデータの読み取り間違いが起こりやすいです。データのやり取りをした場合でも、入力ミスに気づかず、間違えたまま発注しかねません。繁忙期は特にミスが起こりやすく、ミスによる作業工程の増加が課題となる企業も多いのではないでしょうか。
注文書作成は、担当者によって業務の進め方が違うということがあります。担当者によってフローが異なり特殊化すると、他の社員がその業務を行えなくなり、業務の属人化の問題が発生します。
注文書作成業務で属人化が起こりやすいのは、継続している取引先とは同じ内容でのやりとりが多くなり、担当者独自のやり方が構築されやすいからです。担当者が不在で取引先から問い合わせがあると、対応ができないという事態を招きかねません。
関連部署との間で、業務の連携ができていないと、社内在庫を都度確認するなど、業務が煩雑になり業務時間が取られてしまいます。部署間・部門での連携も注文書作成業務の課題として挙げられることが多いです。
適正な在庫数の把握、現在の在庫数の把握、入出庫予定数の把握など、連携しておくべき内容は多岐に渡ります。これらを手作業で連携していると、リアルタイムでの情報共有が難しく、ミスにつながりかねません。
注文書作成に関する課題を解消するためには自動化を検討すると良いでしょう。ただし、自動化を検討する前に確認すべきことがあります。何でも自動化すれば良い結果になるとは限りません。
自動化をする前に確認すべきことのひとつが「業務フロー」です。現在の業務フローがどのようになっているかを確認する必要があります。現在の業務工程を洗い出した上で、どのような流れで業務を行っているか手順を確認しましょう。無駄や属人化している部分、ミスが発生しやすい部分を重点的に確認するのがおすすめです。
業務フローの洗い出しができたら、業務マニュアルを見直してください。マニュアルが作成されていない場合は、作成して整理しましょう。
業務マニュアルで重要なのは、
です。
この4要素を意識して、業務フローに無駄な工程がないかを確認します。無駄な業務は排除し、効率が悪い工程はシンプルに組み立て直しましょう。
整理した業務の中で、自動化できる業務がないか、確認してください。業務全体を自動化するといいのか、一部だけを自動化するほうがスムーズかを検討しましょう。自動化した際のコストパフォーマンスも意識すべき事項です。
また、自動化して余裕ができたリソースをどのように使うか考えることも大切です。作業工程を削減し余った人員をそのまま削減するようでは、社員のモチベーションに影響します。会社の成長に有効な自動化ができるかを検討することが大切です。
複数の操作をまとめて呼び出す機能がExcelのマクロです。コストをかけずに一部を自動化し、作業を効率化したいときに使われています。たとえば「1000件のブックから必要なデータを抽出し、別のブックにグラフで表示させる」ということをワンクリックで行うことが可能です。
ただし、Excelでの自動化には2つのデメリットがあります。ひとつは、Excelで効率化を目指すと、同時に属人化が加速してしまう傾向があること。そしてもうひとつはExcelの特性として、リアルタイムでの同時作業にも適していないことです。業務が属人化して情報共有が遅れることから、効率化・自動化を目指す場合は、脱Excelを目指すほうが良いでしょう。
OCRは、「Optical Character Recognition/Reader」の略。文字をスキャナーで読み取り、デジタル化するシステムです。手書きや印刷された文字を読み取って注文書作成業務を行う際は、入力の手間が省け、効率化ができます。
AI技術を活用したOCRなら、機械学習によって文字を補正し、文字認識の精度が高まります。FAXで受け取った書類をOCRでデジタル化させるときによく利用されている手法です。便利なシステムではありますが、読み取り精度を100%にすることは困難です。ミスを防ぐには目視確認が必要になるため、完全自動化には向いていません。転記の手間を削減し、時短を目指す場合に活用できます。
RPAは、「Robotics Process Automation (ロボットを使った業務プロセスの自動化)」 の略です。従来人の手で行っていた業務をソフトウェア型ロボットが代行するツールです。少し難しそうに感じますが、Excelのように自分で関数を構築する必要はなく、直感的な操作だけで、定型的な作業をロボットに自動化させられます。もちろん、プログラミングなどの知識がなくても活用できます。
RPAツールを活用すると、定型作業が人の手から離れ、その時間を他の業務に充てることができるようになります。少ないリソースを効果的な業務に割り当てられるので、企業の成長を後押しするでしょう。ロボットのため、夜間に作業させることも可能です。
人の手で行っていた定型業務は、ミスが発生しやすいという特徴があります。RPAツールに任せることで、誤入力やチェック漏れなどのヒューマンエラーを防止することが可能。ミス発生時の対応時間も削減できます。
RPAツールは、幅広い業務を自動化させることが可能です。業務マニュアルを確認して自動化に向いていると判断した業務をどんどんRPAに移行させることで、大きな業務効率化が実現できるでしょう。
注文書作成業務においては、ヒューマンエラーの発生や業務の属人化、部署間の連携不足などがしばしば課題になります。品番や発注数量など細かな数字が多い注文書は特に、数字のミスが大きな問題になりかねません。
そんな課題の多い注文書作成業務は、自動化ができる業務のひとつです。自動化ツールの導入を検討する際は、業務フローやマニュアルを見直し、自動化できるか検討してみてください。
コストをかけずに注文書作成業務を自動化しようと考えると、Excelのマクロの活用を思いつくかもしれませんが、Excelは属人化につながりやすく、リアルタイムでの連携にも不向きな点に注意が必要です。
注文書作成業務の自動化には、RPAツールがおすすめ。「ヒューマンエラーを防止したい」「ミス発生の対応にかかる時間を削減したい」「繁忙期に人員を増やさず対応したい」といった場合に活用できます。RPAツールを活用して、余ったリソースを重要な業務に回し、効果的に事業を発展させていきましょう。
業務を直感的に置き換えることができる画面とシナリオ作成で、現場主体の運用をお助け。
RPAツールを導入して、自社のどの業務を自動化するのか?ワークフローの整理、RPA範囲の洗い出しから取り扱い講習まで基本料金内でコンサル担当がついて 、RPA導入の伴走をしてくれます。
豊富なトリガー機能と700項目に及ぶ自動化機能で全自動かつ複雑な処理にも対応可能。
買い切り型のツールのため、ライセンス費用が掛からず、1年以上の利用と考えると割安に。
基本使用料は無料で、技術サポートの相談時間に応じて金額が発生。マクロを組めるくらいのスキルがあれば、コストをかけずに利用可能。
データ入力、集積・分析、照合、メール、検索などの基本的なRPAに適した業務に対応。タスクスケジューラで半自動的に業務遂行も可能。