特にExcelを使用したデータ集計を行っている場合には、属人化しやすいという問題があります。Excelは誰もが簡単に使用できることから、それぞれ個人のパソコンで管理しているケースが多くなるために属人化しがちです。
このような状況になってしまった場合、どのファイルを誰が管理しているのか、またどのシートの情報が最新のものなのか、という点を把握するのが難しくなります。
さらに他のメンバーとファイルを共有する機会がない場合には、関数やVBAについてメンテナンスや必要に応じた追加・改修を行う機会も失ってしまう可能性も考えられます。
社内で集計作業を行う場合のやり方としては、あらかじめ作成されたフォーマットを使用していく、というケースが多くなります。計算式やマクロが用いられたシートを使用してデータの集計を行っていくことになりますが、同じ作業を長時間繰り返すようなケースにおいては、入力ミス・入力漏れなどヒューマンエラーの発生リスクが考えられます。
また、場合によっては計算式を消してしまうなど、フォーマットを壊してしまう可能性もあります。このように、データの集計作業においてはヒューマンエラーが起きやすい傾向がある点も課題といえるでしょう。
Excelで集計作業を行う場合には、複数人数で作業を行う場合に同時更新できない点も課題のひとつに挙げられます。前提として、Excelはもともと個人での使用を想定して作られているソフトであるため、同時に複数人でExcelファイルを開くことはできず、前の人の作業が終了するまで待つ必要があります。
この場合、待ち時間の間に他の作業を行っていると、Excelでの作業を忘れてしまうという可能性もないとは言い切れないでしょう。
Excelは属人化しやすい傾向があるとご紹介しました。そのため、重要なものは個人のパソコンでの管理ではなく、共有フォルダでの管理に移行して、関係する社員全員が閲覧や作業を行えるような環境を作っておくことがおすすめです。
また、「Googleスプレッドシート」を活用するのもひとつの方法です。これは、Excelと同じような感覚で集計作業などが行える無料のツールです。「Googleドライブ」と呼ばれるクラウドストレージで管理を行っていくものなので、個人個人でファイルをPCに保存せずに済みますので、最新版がわからなくなることもなくなるでしょう。さらに、Excelを使用する際に課題となってくる複数人での編集も行いやすいなどの特徴があります。
また、データ集計を自動化する方法としては、「BI(Business Intelligence)ツール」を使用するという選択肢もあります。このBIツールとは、膨大なデータの分析や管理が行えるツールで、複数データの集計や統合を行える機能を備えているものもあります。Excelと比較すると、より詳細・高度なデータ分析を行えることに加えて、ツール内に保存するデータ量は制限なしとなっている点も特徴です。
以上から、長期的に大量のデータ分析を行う必要がある場合には、BIツールの導入を検討してみると良いでしょう。また、個人で行う集計業務については引き続きエクセルで行う、といったように使い分けをするのもひとつの方法といえます。
VBAを活用することで、Excel内の反復作業や定型作業を自動化することができます。
例えば、日々の集計やデータ入力など、同じ操作を何度も行う必要がある業務において、VBAを設定しておくことで作業時間を削減することができるでしょう。プログラミングの知識が求められるものの、一度作成すれば、ボタン一つで複雑な処理を自動化でき、業務の正確性や効率性を向上させます。
業務の手間を減らし、他の重要な業務に集中できる環境を整えるためにもVBAの導入は有効です。
集計業務を効率化するために、自動化システムを導入することは効果的です。このシステムは、手作業によるデータ入力や計算ミスを防ぎ、短時間で正確な集計結果を提供します。
特に、繰り返し行われる定型業務を自動化することで、作業者の負担を軽減し、重要な意思決定に集中できるようになります。また、システムは大規模なデータ処理にも対応しており、Excelでは難しい複雑なデータの管理や分析も簡単に行えます。
データ集計だけに自動化を特化させる場合は、集計業務全体の生産性が向上し、業務効率が改善されるでしょう。
また作業の自動化を行う場合には、「RPA(Robotic Process Automation)ツール」を使用する方法もあります。RPAとは、定型業務をロボットに記録することによって、データの入力や集計作業などさまざまな作業を自動化できるツールです。集計作業を行う場合に自動化を行っておけば、手作業で作業を行うよりもミスが発生しにくくなるといえますし、自動で集計作業が行われるため、短時間で作業を完了させられます。その分空いた時間を他の作業に充てることも可能となりますので、集計作業はもちろん、他の作業においても作業効率を上げられる可能性があるといえます。
このRPAツールを使用する場合には、プログラミングなどの知識は不要です。直感的な操作によって、定型的な作業をロボットで自動化させられる点が大きな特徴といえます。さらに、RPAツールは集計作業のほかにも、さまざまな業務の自動化に活用できる技術であるため、ビジネスで利用するのも非常におすすめといえるでしょう。
業務を直感的に置き換えることができる画面とシナリオ作成で、現場主体の運用をお助け。
RPAツールを導入して、自社のどの業務を自動化するのか?ワークフローの整理、RPA範囲の洗い出しから取り扱い講習まで基本料金内でコンサル担当がついて 、RPA導入の伴走をしてくれます。
豊富なトリガー機能と700項目に及ぶ自動化機能で全自動かつ複雑な処理にも対応可能。
買い切り型のツールのため、ライセンス費用が掛からず、1年以上の利用と考えると割安に。
基本使用料は無料で、技術サポートの相談時間に応じて金額が発生。マクロを組めるくらいのスキルがあれば、コストをかけずに利用可能。
データ入力、集積・分析、照合、メール、検索などの基本的なRPAに適した業務に対応。タスクスケジューラで半自動的に業務遂行も可能。
こちらの記事では、データの集計作業の自動化について解説してきました。扱うデータが多くなればなるほど、手作業での集計作業にはミスが発生しやすくなり、時間もかかるようになります。そこで自動化を取り入れることによって、業務効率が向上するとともにヒューマンエラーを防止できるため、より正確なデータ集計結果を得られるようになるでしょう。
自動化を行う方法にはさまざまなものがありますが、中でもRPAツールはプログラミング等の知識は不要で比較的簡単に導入ができる点、幅広い業務の自動化に対応できる点から、ビジネスでも活用を考えたいツールであるといえます。集計作業で課題を抱えている場合には、ぜひRPAツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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