JA鳥取中央の畜産部門では、子牛個体登録作業を担当しています。これまでは、生産者から提出された子牛の個体識別台帳にある牛の個体識別番号を家畜改良センターが運営する「牛の個体識別情報検索サービス」に手入力していました。入力後は、確認の上、結果を印刷していたため、時間がかかる上に、入力ミスも起きやすいやりかたと言わざるを得ません。
この作業は定型作業のため、RPAに適していると判断。現場でのヒアリングを重ねて、作業内容に即したシナリオを独自で作成した上で導入しました。
識別番号を基に、検索から印刷を自動化したところ、1カ月に約200頭の子牛登録で作業時間を約1.7時間短縮に成功。自動化によって時間にゆとりができたため、確認作業に時間をかけられるようになり、ミスも減少しました。
今後は、光学式文字読み取り装置(OCR)との併用を準備中。導入できれば、さらに20時間の短縮につながる見込みです。
参照元:日本農業新聞/2021年2月8日記事
(https://www.agrinews.co.jp/ja/index/8475)
農家への訪問など人がおこなうべき作業とRPAが適した定型作業を適正に振り分けることで、作業の最適化ができます。無駄な作業が減り、作業時間も最適化。ゆとりができた時間で、各農家への訪問時間など、重要な業務時間を確保で、畜産業の発展につなげていけます。
RPAが単純作業を担当することで、確認作業の時間が生まれ、業務の正確性が向上します。単純な入力ミスなどは大幅に削減可能です。また、家畜の飼養管理でも適正な環境を保つことができるため、家畜が快適に過ごすことができます。安心安全な商品提供にもつながるでしょう。
畜舎をスマート化すれば、家畜個体の管理が高度なレベルで可能です。病気やストレスの軽減に期待できます。放牧のスマート化では、どのエリアの牧草が今日食べさせるのにベストかの判断が可能。AIの判定によってゲートの開閉も自動化することで、人の作業を減らせます。
RPAを導入すれば楽になるというわけではありません。どの作業をどのように自動化するとどのような結果につながるかという設計をしっかりと行うことが大切です。そのためには、目的を明確にして、より適切な形で導入できるよう、解決したい課題と現状、そしてRPAができることを冷静に分析しなければいけません。
RPAはITシステムのため、システム障害やサイバー攻撃などによって、システムダウンした場合、業務が停止するリスクがあります。畜産業では家畜を守るために、システムがダウンした場合の対策をあらかじめ構築しておく必要があるでしょう。
単価が安い農業とは異なり、単価が高い畜産業は初期投資を回収しやすいため、RPAとの相性が良いと考えられています。しかし、何でもRPAを導入してしまうと、費用対効果が悪くなるかもしれません。コストと収益のバランスを考える必要があります。
畜産業は、RPAを導入することで、業務が効率化でき、家畜にとって良い環境を構築できます。結果として、質の良い商品の提供につながることから、収益にもいい影響があるでしょう。どこに導入するか見極めて、RPAを上手く活用してください。
業務を直感的に置き換えることができる画面とシナリオ作成で、現場主体の運用をお助け。
RPAツールを導入して、自社のどの業務を自動化するのか?ワークフローの整理、RPA範囲の洗い出しから取り扱い講習まで基本料金内でコンサル担当がついて 、RPA導入の伴走をしてくれます。
豊富なトリガー機能と700項目に及ぶ自動化機能で全自動かつ複雑な処理にも対応可能。
買い切り型のツールのため、ライセンス費用が掛からず、1年以上の利用と考えると割安に。
基本使用料は無料で、技術サポートの相談時間に応じて金額が発生。マクロを組めるくらいのスキルがあれば、コストをかけずに利用可能。
データ入力、集積・分析、照合、メール、検索などの基本的なRPAに適した業務に対応。タスクスケジューラで半自動的に業務遂行も可能。