ルーティンワークは、決まった手順ややり方に従って作業を行っていきます。同じ作業を繰り返すうちに、「この業務には、この作業が最適といえるのか」という点を考えることがなくなってしまう可能性があります。もし、現在行っている方法よりも効率的に同じ成果が得られる方法があるとすれば、企業における生産性の向上を阻害してしまっているともいえます。
ルーティンワークは、マニュアル通りに作業すれば問題なく業務をこなせます。そのため、該当する作業を担当する社員自身は「誰がやっても同じ結果」「自分以外の人にもできる」と感じてしまい、モチベーション低下につながってしまうかもしれません。このような状況になってしまうと、仕事が退屈と感じて離職を選択するケースもあります。
以上のように、ルーティンワークを行っていると、従業員の能力を引き出しにくい点も課題となります。
ルーティンワークにはさまざまな種類がありますが、その特徴としては「定型化されている」「大量のデータを扱う」「反復的に行われている」などの点が挙げられます。大量のデータを扱うことになる定型的な作業にはさまざまなものがありますが、ルーティンワークの場合には、「毎日」「毎週」発生する業務など、作業頻度が高い点も特徴として挙げられます。
「RPA（Robotic Process Automation）ツール」とは、さまざまな作業を自動化できるツールのことです。具体的には、ソフトウェアロボットに対してPCで行う作業手順を記憶させ、その手順を再現させることによって業務を自動化する仕組みになっています。
手順ややり方が決まっているルーティンワークの場合には、このRPAツールの活用によって自動化ができ、作業の効率アップを目指せるでしょう。
RPAツールを導入した場合、さまざまなメリットが得られると考えられます。
まず、作業の自動化により生産性のアップが期待できますし、手作業で行っていた業務を自動化することによって、人手不足の解消につなげたり、人件費の削減も行えるでしょう。
また、人の手で作業を行っている場合には、どうしてもミスが発生する可能性がありますが、RPAツールを導入して自動化した場合には、人間のように日によってパフォーマンスが変化することはありません。設定した通りに作業を処理していくため、作業ミスの削減にもつながる点も大きなメリットといえるでしょう。
さらに、RPAツールでルーティンワークを自動化すれば、従業員は単純作業から解放され、他の仕事に取り組めるようになります。そうなると仕事のやりがいも見つけやすくなり、離職率の低下につなげられる可能性もあります。
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豊富なトリガー機能と700項目に及ぶ自動化機能で全自動かつ複雑な処理にも対応可能。
買い切り型のツールのため、ライセンス費用が掛からず、1年以上の利用と考えると割安に。
基本使用料は無料で、技術サポートの相談時間に応じて金額が発生。マクロを組めるくらいのスキルがあれば、コストをかけずに利用可能。
データ入力、集積・分析、照合、メール、検索などの基本的なRPAに適した業務に対応。タスクスケジューラで半自動的に業務遂行も可能。
RPAツールをうまく活用していくには、まず「トップダウンで導入を進める」点が重要なポイントです。そのためにも、まずは経営層がRPAツールを導入する必要性や重要性について理解し、社員に対してどのような利益がもたらされるのかを明らかにすると良いでしょう。中にはツール導入により自分の仕事がなくなるかもしれない、と不安になる社員もいるかもしれませんが、労働力の削減が目的ではない、とはっきり示すことによりスムーズに導入が進むでしょう。
また、自社に合ったRPAツールを導入することも大切です。機能はもちろん、ツールの操作性や価格についてもチェックし、自社に合っているツールなのかを検討しながら導入を行ってください。
サポートを担当する部署や担当者を用意し、全社でのRPAツールの運用を支援していく点もポイントのひとつです。RPAはプログラミング知識がなくても操作ができるUIが特徴ですが、現場担当者にのみ任せてしまうと、複雑なロボットの作成ができないなどの問題が発生する場合もあります。そのため、運用をサポートする部署の立ち上げが必要といえるでしょう。
RPAツールを使用すると、さまざまな業務を自動化できますが、中には自動化が難しい業務もあります。
例えば、「判断や思考が求められる業務」が挙げられます。RPAはあらかじめ設定した通りに作業を進めていくため、自ら考えた上で業務を進めることができません。状況によって対応を変える必要があるケースについては、条件分岐方法を細かく設定することで対応を行っていきます。
また、ルール化が行われていない非定型業務もRPAツールの対象外となります。近頃は、AIの活用により学習機能を搭載しているRPAツールも増えてきており、一部の非定型業務の対応が可能となっていますが、全ての業務を自動化するのはまだ難しい状況であるといえます。
こちらの記事では、ルーティンワークの自動化について解説してきました。毎日や毎週など、定期的に発生するルーティンワークは、社内の生産性向上を阻害したり、担当者がやりがいを見出せなくなってしまう可能性があるなど、さまざまな課題があるといえます。そこで、考えたいのがRPAツールを活用した業務の自動化です。
ルーティンワークを自動化することにより、これまで該当の業務を担当していた社員が他の重要な業務に取り掛かれるようになる、人の手を介さないため人的ミスの削減などさまざまなメリットが得られます。
RPAツールは、プログラミングの知識なしでも導入が可能です。ルーティンワークの自動化を行いたいと考えている場合には、ぜひ導入を検討してみると良いでしょう。
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